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加藤 金治; 福島 弘之; 中島 篤之助
Spectrochimica Acta, Part B, 39(8), p.979 - 991, 1984/00
被引用回数:9 パーセンタイル:70.84(Spectroscopy)誘導結合高周波プラズマ(ICP)を光源とする発光分光分析法は高精度、高感度、化学干渉が少ない、また分析濃度範囲が広い等の特長を有することから近年その普及は著しい。我々はICP光源について、光源の特性(温度、電子密度等)、干渉効果、試料導入法等の検討を行なうために高分解能圧力掃引型Fabry-perotエタロン-回析格子分光器を使用して同光源中のスペクトル線プロフィールの観測を進めてきた。プロフィール観測の過程で、スペクトル線の中心波長がシフトする現象が新たに見出されたので、より系統的に一連の観測(8元素16スペクトル線)を行なった。本報ではその結果、プラズマ条件、観測位置、共存Cs濃度等の変化によって生ずるこれら波長シフト現象について見出された傾向と規則性を述べ、合せて本現象はStark効果によるスペクトル線のエネルギー項の非対称分岐に起因するものとの考察を示し報告した。